副会長の正源寺美穂先生(金沢大学)が、脳卒中患者への排尿自立支援の継続に関する研究で、第35回日本老年泌尿器科学会の学会賞・メディカルスタッフ部門を受賞されました!
論文 Shogenji M, Yoshida M, Sumiya K, Shimada T, Ikenaga Y, Ogawa Y, Hirako K, Sai Y. Association of a continuous continence self-management program with independence in voiding behavior among stroke patients: A retrospective cohort study. Neurourol Urodyn. 2022 Jun;41(5):1109-1120.
演題タイトル
脳卒中患者に対する地域脳卒中連携パスを介した急性期~回復期の継続排尿自立支援の 効果:後ろ向きコホート研究
背景・この研究のモチベーション
脳卒中を発症すると、下部尿路症状(発症直後は尿排出障害、その後、蓄尿障害)が出現します。 また、運動機能障害や高次脳機能障害から、排尿動作が困難にもなります。そのため、多くの 脳卒中患者は、1人で排尿を行う(排尿自立)ことができなくなります。
もう一度一人で排尿ができるように、排尿自立を目指した支援が 急性期からが行われますが、急性期の医療機関を退院する時に、排尿が自立していることは少なく、転院先の回復期の医療機関においても排尿自立の視点が重要です。
研究で明らかになったこと
複数の病院間において、急性期~回復期の排尿自立支援を継続することの効果を検討したところ、
・回復期の退院時時にトイレ・ポータブルトイレで排尿できるようになる
・急性期~回復期の総入院日数が短くなる(在宅に帰れる!)
の2つの効果が明らかとなりました。
キーワード
日常生活動作、急性期病院、コンチネンス、回復期リハビリテーション病棟